グローバルな
知識と経験で
一大プロジェクト
を支える

システム部門

李 継Li Kei

証券システム第一部(取材当時)
2011年入社

日本のビジネスの基礎を学び
グローバルな現場へ

決算・決済システムなどお金の動く仕組みに興味があり、さらにITの知識を身に付けたいという思いから、グローバルな金融システムを担う仕事に惹かれて大和総研に入社しました。入社後は海外の金融システムを希望していましたが、上司から「まずは国内のビジネスを知る方が今後のキャリア形成に役立つ」とアドバイスをいただき、大和証券のフロントシステム開発を担う部署に配属されました。そこでの主な業務は株式の受発注システムに関わる開発です。具体的には、顧客からの電子注文を最良の形で約定させるために、システム上でトレーダーのサポートを行っていました。
上司の言葉通り、ここでの経験がその後のキャリアを大きく動かしました。
2年後、証券システム第一部に異動し、当社の一大プロジェクトである「ミャンマープロジェクト」に参加したときのことです。ヤンゴン証券取引所の開業に向け、株式の決済システム開発を担当しました。日本の証券業務の最前線でビジネスのプロセスを学んだことにより、身についた知識と経験が、このミャンマー初の証券取引所開設という大きなプロジェクトでの力となりました。現地ではプロジェクトメンバーが一丸となって、試行錯誤しながら最終テストからリリースの調整まで行い、2016年3月に無事開業を迎えることができました。

海外駐在を経てミャンマープロジェクトに再び参加

ミャンマーでのプロジェクトが一段落した後は、大和証券の香港拠点における基幹システムの開発者として2年間駐在し、2018年に再び証券システム第一部に帰任しました。
香港で基幹システムの開発を経験したことで、国内に加え海外の証券業務に関する技術と知識を学ぶことができ、ミャンマーへの最新技術導入の挑戦につながりました。
今回のミッションはヤンゴン証券取引所システムへのブロックチェーンの適用です。日本とミャンマーでテレビ電話やチャットを用いて情報共有や進捗確認を行いながら、ブロックチェーンの適用に向けて実証実験を行っています。
ブロックチェーンは、データ改ざんの耐性に優れた特徴があり、コスト削減や業務の効率化につながる技術です。過去にビジネス案件の事例がない新技術だからこそ、難しくもあり、やりがいも感じます。論文調査やセミナーへの参加など、積極的に情報収集や知識を蓄積し、実現に向けて検証する日々を送っています。このような新しい技術に積極的に挑戦できる環境は当社の良いところであり、IT企業としてとても重要なことだと思います。
また、ミャンマーのメンバーは、技術に関する知識が豊富なうえ、非常に勉強熱心で、新しい情報に貪欲です。共にプロジェクトを進める中で、次々と新鮮な意見が出てくるので、良い刺激になり、私にとって成長の源にもなっています。

新しい力にも対応すべく、
初心と基礎を大切に

仕事の上でモットーとしているのは、スティーブ・ジョブズ氏の「stay hungry, stay foolish」の言葉です。常に初心に戻り、経験を疑い、いつも謙虚で新しい知識と他人の意見を取り入れ続けることを心がけています。
その信念のもと実践しているのは、基礎知識の再確認です。ネットワークのTCP/IPの基本的な理論やLinux開発などの基礎的なスキルをしっかり自分のものにするため、継続的に勉強をしています。世に出る新しい技術は既存の技術の上に成り立つケースが多く、しっかりと基礎知識を身につけ、初心を忘れない姿勢こそがさらなる成長に欠かせないと考えています。
ミャンマーの若い技術者たちと同じように、日本の後輩も、新しい知識や技術に敏感でチャレンジ精神が旺盛です。そんな若いメンバーの意見を柔軟に受け止め、形にするためにも、自分の技術を基礎からしっかりと固め、新しいものに挑戦する力をつけたいと思います。

多文化の環境で得たスキルを未来につなぐ

入社前は海外のシステムにこだわりを持っていましたが、今は活躍するフィールドよりも、挑戦できる仕事にやりがいを感じています。今後日本にも海外から技術者がきて、システム開発に関する国内外の垣根はなくなると考えています。私の強みは入社以来グローバルな環境で身につけた多文化コミュニケーションスキルです。このスキルを活かして多くの人を巻き込みながら、技術的な知識を深めて次世代システムを作りたいと思っています。

学生へのメッセージMessage

就職活動では、やりがいや仕事内容、給料、会社文化、キャリア形成など多様な指標のバランスを考えていると思います。しかし多くは就職活動だけで把握することは困難です。様々な会社の説明会や就職イベントに参加するうちに、「この会社なら成長できるかも」と閃く時があると思います。目に見える情報だけでなく時には自分の直感も大事にして、そんな会社と出会った時は自信をもってアピールしてください。

1日のスケジュールSchedule

  • 08:30

    出社

  • 09:00

    論文チェックなど

    ブロックチェーンの最新動向に関する論文を確認します。

  • 10:00

    設計・構築作業

  • 12:00

    昼食

  • 13:00

    部会

    日本チームでは週1回、ミャンマー側との定例会は週2日行います。

  • 15:00

    ミャンマーとTV会議

    ミャンマーのメンバーとの共通言語は英語ですが、言葉よりも図で書いた方が確実に伝わる時もあります。

  • 16:00

    資料作成

    ブロックチェーンの最新動向など情報共有のための資料を作成します。

  • 18:00

    退社

キャリアステップCareer Step

  • 1年目

    フロントシステム開発第二部に配属。ビジネスとプログラミングの基礎を学ぶ。

  • 2年目

    まずは国内のビジネスを知る、という上司の考えのもと大和証券に常駐し、株式の受発注システムの開発を担当。国内金融システムとフロント業務の知識とスキルを習得。

  • 4年目

    証券システム第一部に異動し、エンジニアとしてヤンゴン証券取引所の開業に携わる。基幹システムの担当として、株式の決済システム開発を担当。

  • 6年目

    大和証券の香港拠点に駐在し、決済システムの開発を担当。海外の金融システムの知識と経験を積む。

  • 8 年目

    証券システム第一部に帰任。ヤンゴン証券取引所の清算・決済システムをはじめ、ブロックチェーンの実証に向けて検証・実験を行う。