日本企業の海外進出と、
アジア地域の
経済発展をめざして

コンサルティング部門

五十嵐 陽一Yoichi Igarashi

経営コンサルティング第二部(取材当時)
2009年入社

コンサルタントとして、お客様の気づかない視点で提言を

私が所属する経営コンサルティング第二部は、主にアジア地域へ海外進出する企業の支援を行うとともに、官公庁の依頼によりアジア地域を対象とした調査報告や政策提言などを行っています。
海外進出の調査やコンサルティングを行う場合、お客様の方がターゲットとする業界に関して豊富な知識を持っているケースも多いです。単に公開された情報をまとめて提示しただけではコンサルタントとしての存在意義はありません。新たな切り口で分析し、お客様の気づかない視点で提言することに価値があります。そのため常にアンテナを張り巡らせて、様々な分野のトレンドを追うよう意識しています。

ミャンマー証券取引所設立
プロジェクトに参加

入社して4年間、国内のM&Aや組織再編のアドバイザリー業務に従事して企業分析やお客様との関わり方を学びました。その後、経営企画部へ異動し、当時、大和総研が社内全体で力を入れていたミャンマーの証券取引所設立プロジェクトに参加しました。民主化に向けて歩み始めたミャンマーの資本市場を発展させるため、20年以上前からミャンマー政府と良好な関係を続けてきた大和総研に依頼がありました。 大和総研だけでなく、東京証券取引所や日本政府からも協力いただき、官民一体となったスケールの大きなプロジェクトでした。プロジェクトは、システム開発担当、政府交渉担当などさまざまなチームが組まれ、私はPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)としてチーム全体をマネジメントする役割を担いました。東京証券取引所や日本政府と連絡を取りながら、ミャンマーへも何度か足を運び、各チームの情報を集約して、役員や社長に進捗状況の報告を行うと共に、各チームへプロジェクトの方針を伝えてプロジェクトがスムーズに進むように調整を行っていました。 プロジェクトで特に印象に残っている点は、現地の方々に資本市場の重要性を理解してもらうためのマンガを作成したことです。プロジェクトメンバーとストーリーを練り、ミャンマー人の主人公が資本市場の重要性について学んでいくストーリーの解説マンガを作成し、ミャンマー政府や現地金融機関の方に見ていただきました。マンガの反響は予想以上に大きく、証券取引所に関する理解が深まり、プロジェクトの進行が格段とスムーズになったことを覚えています。

仕事や留学の経験を礎に、国際的プロジェクトをリード

ミャンマープロジェクト終了後、社内の制度で米国へ2年間MBA留学しました。留学中は様々な国籍の方と関わり、現地ではスタートアップや大企業など様々な成長ステージにある企業や、ソーシャルビジネスの業務に携わる機会がありました。多様な国籍やバックグラウンドを持つ人々のなかでリーダーシップを発揮する機会も得られ、留学を含めたこれまでの経験は、全て異なる分野においても活躍できるスキルの伸長につながったと感じています。
これらの経験をフルに活かして、現在所属する経営コンサルティング第二部では国際的なプロジェクトをリードすべく奮闘しています。帰国後は、CLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)各国の政策を評価し提言を行うプロジェクトに参加。電子商取引やデジタル分野の法制度分析を行い、CLMV各国を訪問してそれぞれの課題抽出や解決策を提案しました。プロジェクトの重要性を理解いただくことは簡単ではありませんが、誠実に提言を続けることで「当事者意識」を高めることに成功しました。プロジェクトの成果を発表するワークショップでは、各国の政府から活発に質問が飛び交い、注目度の高さが感じられ、達成感を得ることができました。

アジア地域の経済発展に貢献したい

現在eコマース(電子商取引)をはじめとする情報・サービスに係る分野を担当していますが、今後はコンサルティングの地域や分野を更に広げたいと考えています。東南アジア諸国ではeコマースの普及が期待されており、特にカンボジアやベトナムは経済成長の強い勢いを感じます。eコマースの分野で日本企業が進出する地盤づくりをお手伝いするともに、アジア地域の経済発展に貢献したいと考えています。

学生へのメッセージMessage

様々な国や文化、人と交流し、幅広い世界に触れて欲しいと思います。私は学生時代の世界一周旅行で視野が広がり、もっと世界のことを、日本のことを知りたいと思うようになりました。旅行に限らず、周りの環境を変えて異なる世界に触れ、様々な経験を積むことをおすすめします。

1日のスケジュールSchedule

  • 08:30

    出社

    メールチェックや1日のタスク、スケジュールを整理。

  • 09:00

    ミーティング

    チーム内でプロジェクトの進捗報告と課題を共有。

  • 09:30

    報告書・提案書の作成

    複数のプロジェクトが同時進行しているため、優先順位をつけて作業を行う。

  • 11:30

    昼食

  • 13:00

    クライアント訪問

    A社へ、海外進出コンサルティング案件の中間報告。

  • 15:00

    クライアント訪問

    B社にて、次回出張の打合せ。

  • 16:00

    書類作成など

    本日の打合せの議事録を作成、タスクを確認。

  • 17:30

    退社

    子どものお迎えがある日はフレックスタイム制度を利用して16:30頃に退社。

キャリアステップCareer Step

  • 1年目

    入社。3ヶ月の研修後、コンサルティング本部に配属。M&Aアドバイザリー業務、組織再編アドバイザリー業務に従事。

  • 4年目

    ミャンマー初の証券取引所設立プロジェクトのメンバーとして経営企画部に異動。マネジメントやミャンマー政府との交渉業務に携わる。

  • 9年目

    MBA資格取得のため、会社の留学制度を活用し、米国のエモリー大学へ2年間留学。

  • 11年目

    帰国後は経営コンサルティング第二部へ異動。アジアを中心とした電子商取引や郵便事業に関する調査・コンサルティングに携わる。