ビジョンを実現に
導く経営戦略で、
クライアントの
課題解決をめざす
コンサルティング部門
枝廣 龍人Tatsuto Edahiro経営コンサルティング第一部(取材当時)
2007年入社
官公庁の委託事業から企業の経営戦略まで
私が所属する経営コンサルティング第一部では、官公庁からの委託事業と、事業会社向けのコンサルティング事業という2つの事業を手掛けています。官公庁からの委託事業では、総務省や経済産業省などが推し進める「地方創生」、「働き方改革」、「健康寿命延伸」などのテーマについて、調査研究や産業創出支援を行っています。コンサルティング事業では、経営戦略や事業再編、M&Aなどについて計画の策定から実践までを支援しています。また、2018年から大和証券グループのベンチャーであるFintertech(フィンターテック)株式会社の仕事を兼任し、コンサルタントとしての知見を活かしたフィンテック関連事業の創出と育成を行っています。

「正しい答え」はない
経営コンサルティングの仕事に取り組むなかで、「正しい答え」はありません。もちろん、自分なりの「正解」を持つことは大切ですが、中期経営計画策定支援と呼ばれるプロジェクト一つとっても、お客様によって事業内容や経営課題は異なり、プロジェクトの実施体制や意志決定のプロセスもまさに“百社百様”。一つとして同じプロジェクトはありません。いつもゼロからスタートすることが、コンサルティングという仕事の難しさであり、同時に面白さでもあります。
プロジェクトにあたっては、お客様が本気で実現したいと思う事業戦略やコミットできる目標を一緒に作りあげることを心がけています。大切なことはお客様の熱意やビジョンをかたちにし、そこに共感する人の輪を広げることです。そのための手段として、質の高い情報を分かりやすく整理してお伝えするとともに、オープンなディスカッションの場を設けて多くの意見を取り入れるようにしています。
米国MBA留学で見えてきた、
日本の企業文化
入社5年目に、社内公募制度を活用してアメリカへMBA留学に行きました。留学先ではファイナンスや経営戦略、マーケティングなどの経営学を学び、インターンシップでアメリカのビジネスを間近に体験することができました。国籍や文化の異なる多くの人がチームとなって活動する現場では、互いに意見を出し合い納得がいくまでディスカッションすることが大切で、時には思いも寄らぬアイデアが生まれることもありました。この学びは今でも仕事に活かされています。会議では皆が発言できるよう一人ひとりに声をかけ、後日アンケートをとるなど、多くの意見を吸い上げる工夫を心がけています。 留学体験から7年が過ぎた今は、アメリカで学んだ経営やプロジェクトマネジメントのノウハウを活かしつつ、組織力に強みを持つ日本の企業文化も意識して仕事に取り組んでいます。アメリカは意志決定する人と、それを実行する人がはっきり分かれますが、全員で意志決定を行い、全員がプレーヤーであるのが日本です。まさにone teamとなって、一歩、また一歩と進んでいく「日本らしさ」も大切にしています。
フィンテックで証券市場の変革を試みる
2018年から兼任することとなったFintertech株式会社は、大和証券グループ内の様々な会社や部署から各方面の専門家が集まることで立ち上がった社内ベンチャーです。文字通り、フィンテックによる新たな金融サービスの構築を目指していて、デジタルネイティブと呼ばれる若い世代をターゲットとしています。ブロックチェーン、AIやディープラーニングなど、大和総研の最新テクノロジー分野の知見を結集し、私はコンサルタントの知見を活かし、新規事業の創出や経営計画、戦略立案などを行っています。新規事業にどの程度の市場規模があり、競合他社はどのくらいあるのか、マーケット内のどこにポジションを置くべきかなど、コンサルタントとしての力を発揮して経営戦略を練っています。
これまでの仕事との大きな違いは、経営戦略の策定だけに留まらず、事業をスタートするところまで関わること。実際に事業を回してみることで、会社としての明確なビジョンが大切さであることに改めて気づきました。新規事業を進める中で、少しずつ業務内容が変わっていくことがあります。その時、会社の理念に照らしあわせてやるべきか否か、判断する基準となるのがビジョンです。こうした体験は、コンサルタントとして事業戦略をつくる上でも大きな力となっています。
Fintertechで現在進めているプロジェクトは、大和証券と大和総研が起点となり、ブロックチェーン技術を活用して日本の証券市場の変革を試みるプロジェクトです。従来の株式や債券ではなく、デジタル通貨などを使って新しいお金の流れを作ることを目指しています。金融に関わる新しい流れをつくる壮大なプロジェクトに関わる醍醐味があり、やり甲斐をもって取り組んでいます。一人ひとりの力を寄せ集めて大きなパワーを生み出すことで、世の中に大きな流れをつくる一翼を担うことができる。それが大和総研で働く魅力であると思います。
学生へのメッセージMessage
どの会社で働くかよりも、どのような人たちと一緒に、どのような仕事をしたいかを大事にしてほしいと思います。会社説明会に多く足を運び、社員訪問もして積極的に質問をし、その会社の人と関わってみてください。大企業だけではなく、中小企業、ベンチャーなどさまざまな分野の社会人と話ができるよい機会ですから、積極的に就職活動を楽しんでもらいたいです。
1日のスケジュールSchedule
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07:30
通勤
通勤電車の中、タブレットPCで日経新聞に目を通す
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08:20
出社
メールチェック、一日の流れを確認
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09:00
資料作成
ロジックとデータ、そして熱意を大事にしながらプロジェクト資料を作成
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11:00
ドキュメントレビュー
協力会社が作成した設計、テスト成果物を検証
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12:00
昼食
社員食堂でランチ。野菜を多め、糖質を少なめに摂るように心がける
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13:00
ミーティング
プロジェクトの進捗と今後の方針について、社内メンバーでミーティングを行う
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14:00
訪問
クライアント企業のオフィスを訪問し、打合せ
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16:00
帰社
オフィスに戻り、調査や分析を行う
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19:00
退社
子どもが寝てしまっている時には、起こさないようこっそり帰宅
キャリアステップCareer Step
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1年目
大学時代は憲法学を専攻。社会を支え、インパクトを与えられる仕事を求めて大和総研へ入社。投資戦略部に配属。
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5年目
米国エモリー大学経営大学院へ2年間留学しMBA(経営学修士)の資格を取得。
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7年目
経営コンサルティング第一部へ異動。コンサルティング業務を手掛ける。
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12年目
大和証券グループ本社のベンチャー、Fintertechを兼任。経営コンサルティングとフィンテック関連事業の経営企画に携わる。